物が見える仕組みは、よくカメラで写真を撮る仕組みに例えられます。
カメラでは、撮ろうとする物体から出た光はカメラのレンズに入り、焦点距離のところで光軸と垂直の面に結像します。ここにフィルムを置いておくと、ピントの合った実像をフィルムに焼き付けることができます。
明るいところでも暗いところでも写真を撮ることができるようにするため、レンズの近くに絞りがあります。ここで、フィルムに入る光の量を調節します。
レンズの明るさには、限界があるのであまり暗いと写りませんが、フィルムの感度を上げたり、フラッシュをたいたりして補正することができます。
人の眼では、角膜と水晶体がカメラのレンズに相当します。レンズとしての働きは角膜のほうが強く、全体の屈折力の約3分の2を受けもち、残りが水晶体です。カメラのフィルムに相当するのは網膜です。
また、遠近の調節は、チン小帯・毛様体の収縮によって水晶体の厚みを変化させ行ないます。

遠くを見るときに、正常な眼は、角膜・水晶体から入ってきた光を網膜で結びます。また、遠くを見るときはチン小帯が弛緩・毛様体が緊張し水晶体が薄くなります。

近くを見るときは、水晶体が薄いままでは、網膜の後方で光を結んでしまいます。そのため、近くを見るときは、チン小帯が収縮・毛様体が弛緩し水晶体を厚くし焦点を網膜に合わせます。
目に入る光の量は虹彩で調節されています。明るいところでは瞳孔が小さくなり、逆に暗いところでは瞳孔が大きくなります。

フィルムに感度があるように、暗いところに長くいると、網膜の感度が上がります。暗いところに入ったばかりではよく見えなくても、時間がたつにつれ、徐々に見えるようになってきます。これを暗順応といいます。